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novintos

のびられぬ日はのびぬなり

初めて憧れた女性

25歳になるまで、素敵だと感じる人との出会いは沢山あった。

 

初めて憧れた女性は  Darren ダレン

小学生に上がった頃から1,2年に一度会う、父の友人だった。

人生で5,6回しか会ってない。

 

化粧気がなくショートカット、長身細身の白人女性、Darren。

ジーパンとティーシャツ。

明るい水色の瞳からは、聡明さと優しさが溢れていた。

わたしが中学校に上がるころ、世界を旅していた彼女は、どうやら何処かの旅先を気に入ったらしく、日本には立ち寄らなくなった。

それ以来、会っていない。

 

 

 

元々、わたしの母が、ダレンの大ファンだった。

ダレンと会うとき、母がとても興奮していたのを覚えている。

 

ダレンと出会ってすぐ、母がダレンを気に入った理由が分かった。

わたしも、すぐにダレンに憧れたから。

 

7歳のわたしを "ひとりの人として" 扱ってくれた。

興味を持ってくれた。

幼くて語彙も乏しい子どものわたしを、一方的に可愛がるでもなく、面倒くさそうに存在を無視するでもなく、対等に話してくれた。

 

「学校はどうなの?」

 

なんて質問はしなかった。

学校の内容しか話すことがないだろうと思わず、わたしの興味のあることを聞いてくれて、話してくれた。

 

子どもっぽくて、他人から無邪気な人だと決めつけられる母がダレンに憧れていたのは、そんな母を哀れまず、バカにもせず、対等に話してくれる人だったからだと思う。

 

 

どこで何をしているんだろう。

博士の彼女は、今も独身で研究を続けているのかな。

最後に会った時は白髪が混ざって、銀色だった髪の毛も、今はどうなっているんだろう。

 

出会った時から、なんだか寂しそうな人だった。

だから、寂しがりやの母の気持ちも、認められたい子どものわたしの気持ちも分かっていたんだろう。

 

優しさと寂しさってセットなのかもしれない。